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最近のこと
(1)「オアシス」という韓国の映画が面白かったです。
すみません。ぜんぜん違うじゃん、と言われること覚悟で言えば、これは純度1500%の大島弓子じゃん……と思いました。エッセンスを感じる。というかもう、この角度は。
いくつか、思い出すシーンがありました。
社会に疎外感をかんじ続けているみなさま、よろしければ、見てね。
でもぜんぜん「純愛」じゃないよねー。
純愛というのはこういうものなのかな。わからない。
(2)津原泰水『ペニス』は面白かったです。
小池昌代さんのエッセイのどれかで、「小説とはこの世にある気配をのこすこと」という一文があった。←孫引き。出典不明。
この世に、ある気配を残すこと。
ある気配。
ことばにならず、絵にも描けない、ある気配。
時と共に流れさるあえかな煙のような気配。
話の筋や、登場人物や、感動とか、教訓とかでは、ないのですね。
すごい気配だなあ、というものが読みたい。
いままでそこにひたっていたのに、あらためて見ることがなかった気配が読みたい。
ときが過ぎて、ふりかえったときに、ときの暗闇の向こうにともされる明かりのような気配とか。
交わされることのなかった約束とか、思い出されることのなかった思い出とか。
語られることのなかったお話の妖精のような気配とか。
ゆめうつつに、自分の後頭部をみちゃうようなこととか。
はなしが脱線した。
で、うーん、この小説の気配は……心をとさぐってみて、松本次郎『フリージア』(漫画。IKKIで連載中)では!?と思いついた。
ぜんぜんちがかったらごめんなさい。
『フリージア』好きにおすすめです。
余談:まじ記名力が悪化していて、「フリージア」が思い出せなかったよー。ショックだよ。でも、「こんなにあたまがアレで、これからどうやって生きていったらいいのだろう」……というような大問題にすぐにつなげないことが精神安定上超重要! てかニンテンドーDSとかやるべき?
(3)ババグーリの石の本買ったよ。
http://www.jurgenlehlshop.jp/jp/books/index.html
めのうの石の写真集です。インドの北西部にある採掘場でひろってきた石。
しろい石の隙間に、黒い宇宙がおさまっているかのようにみえるんです。宇宙卵的。
写真集では、あと、志賀理江子さん『CANARY』がほしいです。
http://www.liekoshiga.de/
書店にいくたびにためつすがめつしているのですが、そのうち買ってしまうでしょう。
このような石を拾いながら暮らしてゆくことができれば、どんなによいことでしょう。
というあこがれも込めています。
石を拾うような仕事をしたい。(←甘いこといってすみません)
(4)私たちは地平線を所有しているか?
牛若丸出版
http://www.matzda.co.jp/
の本はどれも所有欲をくすぐります。
そのなかでも、「borders」という、
地平線のつながった写真集は、コンセプトをしった瞬間にかんどうしました。
というかすでに所有した気がしました。
知るということだけで。
だからものはいらない。
ひるま見えなくても星が輝いているように、
地平線は見えなくてもつねに存在しつづけているのだ。
地平線をおもえ!
地平線の特徴
1。地平線は思われていないときでも消えない。
2。地平線にはたどり着くことが出来ない。
3。ゆえに地平線のむこうをみたものはいない。
4。地平線は未来永劫の存在をつづけ、それを思うもののこころを慰める。
5。地平線は無慈悲である。
これってほとんどかみさまではないか。
(5) えーん。いろいろあって、つかれました。私はやっぱりだめかもしれないよ(弱気)
(6)この間見た月には存在感があった。
月はとおすぎて立体視できません。が、このあいだ見た月はまわりに雲がかかっていて、ちょうど月にかげができたようになっていて、ボールにライトあてたみたいに立体的だったの。
それで突然、あ、すごい、月って浮かんでるんだ。星は浮かんでいるんだ。この宇宙空間に。
という実体感がせまってきた。すぐに遠のいていったけど。
現代では、宇宙ができあがって、光がまっすぐ進むようになってからすぐの光も見えるようになった。
138億年前の光は、いまもここに降り注いでいる。
でもそのことを実感することはまれだ。というか、そんな生きていくのに必要ない方角の感覚を、私たちはどのように養ったのだろう。これはつまり「気配」を感じ、残そうとする私たちのふしぎでもあるけれど。
(7)ブレイン・マシン・インターフェイスが実現したら
第七感覚がほしいです。共感覚とか。新たな芸術がうまれそう。
しかしどのようにしてかこの生で鍛えることはできないのかしらん。
どっかにまじで研究してるひとがいそうだけどねー。
(8)死んだらどうなるんだろう
ほんとうに全部消えてしまうのかな?
(9)さいきんの癒し系本は『うつうつひでお日記』『はたらくカッパ』『きょうなに食べた?』『遊覧日記』『グーグーだって猫である』、フジモトマサルの動物漫画、とかです。たんたん日記系+不思議テイスト。『血液と石鹸』書店に並んでた。かおうかな。