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2009年の人間たちが
何をしていたかということは
私のあずかり知らないことだが
ずいぶんまえから私は
グーグールマップとよばれる
21世紀の「古文書」をあさっていて
アメリカはハリウッドのプール・サイドで性交する
複数の男女をうつした
一枚をみつけた。
その朝日に照らされた一群の彫像は、
私の胸をふしぎにうち、
しばらくデスク・トップに飾っていたほどだ。
この
欲望が
いつまでも
空に、
宇宙に、
塔のように、
城のように、
さらされていますように。
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自由意思がないということを
感じることがむずかしいように
時間がないということを
感じることもむずかしい
だからこれは
べつに実在とか事実とかのもんだいではなく、
たんに想像力のもんだいで、
そこにあるものをそこにあるものとして
ただここにあるものはここにあるものしかないものとして
一瞬、感じてみる、というこころみ
のことなのです
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4時だというのに
ねむれません。
ねむいんだけど…
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怪獣のはらのそこのようにグルグルとうなって、
外が、ぴかぴかとひかった。
あめは体内を流れているかのよう、だ、いつも、
耳元にささやきかけてくる。
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ところで。
『宇宙を織りなすもの』はマジおすすめです。
この宇宙が、こんなふうにできてるのかぁ…とわかって
面白いんだけど、ちょっとこわくなる。
永劫回帰とかって考えるとカンベンしてくれよってかんじに
なるじゃん、そういうかんじに。
デジャ・ヴュとか、おこると、(わたしはよくおこるのですが)
一瞬、きもちわるくなる。なんか(世界と)ずれてしまったようなかんじがして。
というか、逆か?
あまりに「はまってしまって」いるような気がしてきもちわるいんだ。
それで、アカシックレコードってやっぱあるんじゃん、とか
そのたび一瞬おもう。
で、これの上巻のアインシュタインの時空についての説明を読むと、
過去も未来も、いまこのしゅんかんにもつねにすべてあらかじめ「実在している」……
と考えられる、ということがよくわかる。
ね、こわいでしょ。
ほかにもびっくりするようなことが書いてあるよ。ふふふ。
量子力学とかのポピュラーサイエンス本を読んでると、
「隠れた変数」があって、(=モノはちゃんと存在してるけど)
人間はそれを知りえないだけなのではないの、と思うことがあって
(アインシュタインもそう考えた)
よくわからんなあと思ってたんだけど、そうじゃない、ということもわかる。
あと、翻訳がめっちゃうまい。
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寮長のW・S・グッドウッドが
それをくだらないと評するのはわかる。
(でも人生なんてくだらない、よね?)
しばらくすると私はそれに飽きて、
トルコからインドへ移動中の
絶滅した動物たちを追う、
もう少しは高尚なムーヴィを流していた。
それにしてもこれにうつるやつら、
どいつもこいつも狙撃されそうに見えるのは
どうしたことだろう。
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